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雨の降り続く6〜7月を梅雨(つゆ)というのはこれいかに。
調べてみると、梅雨(つゆ)は中国から梅雨(ばいう)として伝わり、江戸時代ころより「つゆ」と呼ばれるようになったそうです。
その語源はというと以下のような諸説があるようです。
①中国では黴(かび)の生えやすい時期の雨ということで「黴雨(ばいう)」と呼ばれていたけれど、黴では語感が悪いので同じ音で、季節に合った「梅(ばい)」という字を使って「梅雨」となった。
②「梅の熟す時期の雨」という意味でもともと「梅雨(つゆ)」と呼ばれていた。
③日本では「露(つゆ)」から「つゆ」と呼ばれるようになった。
④梅の実が熟し、潰れる時期であることから「潰(つ)ゆ」となり、梅の字を当てて「梅雨(つゆ)」となった。
諸説はたくさんあっても、やっぱり梅雨(つゆ)と「梅」との関連は捨てがたいというか、大きな関係があるような気がします。
梅雨時期は梅仕事の時期。
梅干し、梅酒、梅シロップ、梅肉エキス、梅ジャム、青梅の甘露煮など、季節の恵みを余すところなく、長い間楽しめるようにと昔から工夫がされてきました。
その中でも筆頭にあげられる、日本らしくて素晴らしい食材はやはり梅干しではないでしょうか。
梅干しは日本人の食を支えてきた食べ物。
お弁当箱にぎっしり詰まったご飯の上に梅干しを乗せた、一見質素な“日の丸弁当”で毎日ハードな農作業に耐えられたのは、梅干しの成分のクエン酸が米の栄養を高い効率で吸収しやすくしてくれるからなんだそうです。
肉類などの酸性食品を摂り過ぎると健康のバランスが崩れるため、アルカリ性食品を補うことで体を調整することが大切です。
アルカリ性食品である梅干しは血液をさらさらに保つ働きをしてくれるし、そのほかにも殺菌、解毒、疲労回復、老化予防などの素晴らしい働きをたくさん持っています。
あの小さな赤い玉には日本人の素晴らしい叡智が詰まっているのですね。
梅雨時期にそんなことを思いながら、日本の誇る食材・梅干しをもう一度見直すきっかけにしてみてもいいのではないでしょうか。
◇梅干しの味と香りが肉をさっぱり食べさせてくれる「梅干と大葉のミルフィーユカツ」
・材料
豚肩ロース薄切り肉
梅干し
大葉
みりん
小麦粉
卵
パン粉
揚げ油 適量
・作り方
1.梅干しは種を除いて細かく叩き、味を見ながらみりん少々を加え、ペースト状にしておく。
2.薄切り肉は破らないようにていねいに広げ、大葉を乗せて1を薄く塗り伸ばし、また薄切り肉を重ねることを2〜3回繰り返す。
3.2の形を崩さないように小麦粉→溶き卵→パン粉の順に衣をつける。
4.中温に熱した揚げ油でキツネ色になるまでカラッと揚げる。
5. 油をよく切ってから器に盛る。