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梅雨が明けましたね。
今年の梅雨はまとまった強い雨が降る日が多かったので、ちょうど出かけてすぐや、洗濯物を干してすぐにどしゃぶりに降られた!なんてことも多かったです。
しかし、やっと明けたかと思えば、今度は体温を越えるような気温。
庭の草花もゴクゴク水分補給をするように水を吸い上げる音がします。
これから夏本番!
みなさんは今年どんな夏の計画が待っていますか?
今回は植栽スペースについてお話させていただきます。
植栽は家全体を美しく見せてくれる効果や、人をリラックスさせるほか、空気を冷やして温暖化を抑制したり、木漏れ日や葉が揺れる自然音が心理的にもよいなど、素晴らしい効果をたくさんもっています。
また、植栽の役割は、自然空間をつくりだすばかりでなく、家の中などのプライバシーを、外から見えないようにさりげなく遮ったり、日陰をつくるなど、さまざまな役割があります。そのため、樹木を選ぶ際には、その目的に沿ったものを選ぶことになります。
人の出入りが多い玄関周りでは、ポイントとなるシンボルツリーを植栽します。
名称のごとく、住む人や家を象徴する木ですから、中高木のものを選ぶことがおすすめです。
季節を感じることのできるヤマボウシやエゴノキなどが向いています。
アプローチサイドやシンボルツリーの下には、低木である山野草などを植えるとバランスが良くなり、家全体の美しさが際立ちます。
プライベートゾーンにあたるテラス、デッキ周りなどには落葉樹がおすすめです。
落葉樹だと、夏は葉で日陰を作り、冬は葉が落ちるため日差しが入ります。
落葉樹の中でも人気なのが、ヤマボウシやカツラです。
プライベートゾーンに植栽することによって、落ち葉の片付けや剪定も気兼ねなくできます。
同じプライベートゾーンでも、リビングやサニタリーの窓の前などならソヨゴやシマトネリコなどの常緑樹がおすすめです。
常緑樹なら一年通して葉が落ちないので、目隠し効果があります。
花壇なら、季節の花やハーブなど自分のお気に入りの花を楽しみながら、生活に彩りを添えることができます。
お庭の中でも目的や場所によって向き不向きの植栽があるので、植物の特徴を考慮しながら計画しましょう。
また、植物を植えるとき、きれいにバランスよく見せるコツは、「不等辺三角形」。
木を一直線に並べたり、高さをまっすぐに揃えたりしすぎると、平面的になってしまい、狭く感じます。
不等辺三角形のようにジグザグに配置することで奥行きが生まれ、広く感じるだけでなく、どの場所からでもバランスよく見えるので、植栽の良さが引き出されますので、ぜひ参考にしてみてください。
そして、植物は生き物ですから当然手入れが必要になります。
最近はその手入れが負担と考えるために、まったく緑を取り入れないエクステリアも多いのですが、緑は、無機質になりがちな建物と周りの景観とを自然に調和させてくれます。
鉢植えひとつだけの緑でも建物の美しさが断然変わるので、手入れがしやすい植物を選ぶ、安価な鉢植えでシンボルツリーを飾るなど、ぜひ工夫して生活にグリーンを取り入れてみてはいかがでしょうか。