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梅雨が到来しました。
足元が悪くなるこの季節は、お出かけするよりも、部屋で静かに過ごしたくなります。
窓を開けて雨の匂いを感じながら、
お昼寝や読書などゆったりとした贅沢な時間が取れるので、意外と好きな季節です。
今回は家周りスペースについてお話させていただきます。
一戸建ての敷地の周りには塀やフェンスを造るケースが主流です。
目的としては、敷地境界を明確にすること、道路や近隣など周囲からプライバシーを確保すること、防犯性を高めること、そして本体建物を含め住まい全体を演出することなどが挙げられます。
しかし、敷地環境や建物本体のプラン、住まい方などによって、
その目的や役割は異なるものです。
近年オープン外構が人気ですが、隣の建物との距離があまりない日本の住宅事情では、
やはりお隣さんや道路との境界をはっきり分けることは、
近隣トラブルを避ける上でも効果的です。
境界塀の場合、主にコンクリートブロックが使われます。
特に近隣との境界に施工する塀は、お隣さんとの境界線上に造ることが多く、
共有の構造物となりますので、費用や負担を折半しやすいようにブロック塀が最適です。
また、手入れなどがほとんどいらないので、近隣トラブルを事前に増やさないためにも、丈夫で手間のかからない、費用も抑えられるブロックが人気となります。
ただ、ブロック塀は、高く積めば積むほど重厚感が増します。
最近ではグレーだけでなく、白やベージュなど圧迫感のないカラーもありますので、
予算に応じて検討してもいいですね。
景観を意識して施工したいなら生垣がおすすめです。
建物をより引き立ててくれますし、ほどよい風通しができるので、
緑化意識が高い近年では希望する方も増えています。
ただ手入れがかかるのと、塀よりも幅を取るので、
お隣さんとの共有で境界に施工する場合は、
人の行き来がある場所だけ、というように限定的にすれば、負担も少なくてすみますよ。
景観と防犯、両方バランスよくしたい場合は、
低いブロック塀の上にフェンスという組み合わせがぴったりです。
フェンスは、木材やアルミ、鋳物、樹脂など実にデザインも種類も豊富。
木材だとメンテナンスは要りますが、優しい風合いが演出できますし、
アルミや鋳物などは耐久性に優れており、デザイン性も高い商品がたくさんあります。
塀は、狭小スペースに施工することが主なので、風通しや採光を良くするため、格子やメッシュのデザインにすれば解消できます。
建物形状や間取りによっては、全て同じフェンスではなく、
異なるものを組み合わせてもOK。
たとえば、浴室や洗面、トイレなどの前には、目隠し機能のあるタイプを設置したり、
くつろぎの場である庭のデッキまわりは高めのフェンスで囲んだりなど、条件に適したプランニングを。
道路側はデザイン性の高いものを、裏庭は比較的に安価なものを、というように予算に合わせた計画をしましょう。
また、家周りの足元は砂利敷きにするのがおすすめです。
土のままより雑草防止効果も高まりますし、侵入者の足音が聞こえやすいので、防犯効果も期待できます。
その場合は、砂利が敷地内から飛び散らないようにブロック一段分は施工すると良いでしょう。
家そのものの使い勝手にはあまり関係ないかもしれませんが、
快適な生活を送るうえで欠かせない要素となりますので、
敷地と建物、環境などをよくみてプランニングしましょう。